身近な人が亡くなった直後の手続き一覧と期限:福岡・九州エリアの行政書士が解説

こんにちは。ごとう行政書士事務所の後藤です。

大切な方を亡くされた直後は、深い悲しみの中にあり、「これから何をすればいいのか」「手続きが漏れていたらどうしよう」と、言いようのない不安や混乱を感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

実際、身近な人が亡くなった後の手続きは多岐にわたり、中には非常に短い期限が設定されているものもあります。本コラムでは、福岡市博多区を中心に北部九州(福岡・熊本・大分・佐賀)で相続をサポートする行政書士の視点から、亡くなった直後から14日以内に行うべき手続きを中心に整理して解説します。

相続などのお手続きでお困りの方はご相談ください

目次

亡くなられた当日〜7日以内に必要の手続き

ご家族・ご親戚が亡くなったとき、何よりも優先して行うべきは「死亡届」の提出です。

死亡届と火葬許可申請

医師から受け取った「死亡診断書(死体検案書)」と一体になった死亡届を、死亡の事実を知った日から7日以内に提出しなければなりません。多くの場合、葬儀会社が使者として必要書類の提出を行ってくれるはずです。

提出先 亡くなった場所、故人の本籍地、または届出人の住所地の市区町村役場です。

注意点 死亡届を提出する際、あわせて「火葬許可申請」も行います。これを受理されないと火葬を行うことができません。

死亡届の原本は役所に提出すると手元に残りません。しかし、その後の年金手続きや生命保険の請求などでコピーが必要になる場面が多々あります。提出前に必ず5〜10枚程度はコピーを取っておくことを強くお勧めします。

葬儀と火葬の段取り・費用の目安

葬儀の準備も同時並行で進める必要があります。最近では家族葬や直葬など形は多様化していますが、法的なルールは共通しています。

火葬・埋葬の24時間ルールと費用の相場

日本の法律では、亡くなってから24時間を経過しなければ火葬・埋葬を行うことができないと定められています。

墓地、埋葬等に関する法律 第3条
埋葬又は火葬は、他の法令に別段の定があるものを除く外、死亡又は死産後二十四時間を経過した後でなければ、これを行つてはならない。但し、妊娠七箇月に満たない死産のときは、この限りでない。

  • 費用目安: 葬儀費用の全国平均は約120万円程度ですが、形式によって大きく変動します。
  • お布施の扱い: お寺へのお礼(お布施)などは、相続税の計算時に葬儀費用として控除対象になるため、金額と日付を必ずメモに残しておきましょう。

14日以内に完了させるべき役所手続き

福岡・九州エリアの「ご遺族サポート窓口」の活用

最近では、福岡市や熊本市などの自治体で、遺族の手続き負担を軽減するための「ご遺族サポート」を設置するケースが増えています。予約制で複数の課にまたがる手続きを一括で案内してもらえるため、最寄りの役所に設置されているか確認してみましょう。

世帯主変更届:意外と知らない「過料」のルール

故人が世帯主であった場合、14日以内に新しい世帯主を届け出る「世帯主変更届(住民異動届)」が必要です。
ここで皆様に特に気をつけていただきたいのが、法的な期限です。住民基本台帳法により、正当な理由なく14日以内の期限を過ぎた場合には、5万円以下の過料(金銭的なペナルティ)を科される可能性があるという規定になっています。

住民基本台帳法 第52条2項
正当な理由がなくて第22条から第24条まで、第25条又は第30条の46から第30条の48までの規定による届出をしない者は、五万円以下の過料に処する。

住民基本台帳法 第25条
第22条第1項及び第23条の場合を除くほか、その属する世帯又はその世帯主に変更があつた者(政令で定める者を除く。)は、その変更があつた日から十四日以内に、その氏名、変更があつた事項及び変更があつた年月日を市町村長に届け出なければならない。

実務上、即座に過料が科されるケースはほとんどありませんが、法令上ルールとして決まっていることですので、お早めに対応することをお勧めします。「世帯主変更は法的な義務である」ということを念頭に、早めに対応しましょう。

※なお、以下の場合には届け出が不要です
・亡くなった世帯主以外に世帯員が存在しない場合
・残された世帯員が1人だけの場合(自動的にその人が世帯主になるため)。
・残されたのが妻と15歳未満の子どものみの場合(世帯主が明白なため)。

健康保険・介護保険の資格喪失等

  • 国民健康保険: 亡くなってから14日以内に届け出し、保険証を返却します。
  • 介護保険: 65歳以上または40歳以上65歳未満で要介護・要支援認定を受けていた場合、故人の住民票のある市区町村役場に介護保険被保険者証を返却します。
  • 雇用保険:亡くなった人が雇用封建を受給していた場合、ハローワークに雇用保険受給資格者証を返却します。

年金の受給停止と還付請求

故人が年金を受給していた場合、速やかに停止の手続きが必要です。

  • 厚生年金:10日以内
  • 国民年金:14日以内

停止を怠り、亡くなった後も年金が振り込まれ続けてしまうと、「不正受給」として後で返還を求められるだけでなく、過料を科されるリスクもあります。

その他の手続きともらえるお金

亡くなったことで支払われる給付金もありますが、これらは自分から申請しないともらえません

  • 葬祭費・埋葬料: 加入していた健康保険から数万円が支給されます。(2年以内)
  • 未支給年金: 故人が受け取るはずだった最後の年金を遺族が受け取れます。(5年以内)
  • 遺族基礎年金の受取または国民年金の死亡一時金請求(遺族基礎年金は5年以内/国民年金の死亡一時金請求は2年以内)
  • 高額医療費の還付請求(2年以内)

公共料金・クレジットカード等の名義変更と解約

役所の手続き以外にも、故人が利用していたサービスの整理が必要です。

  • 電気・ガス・水道: 速やかに名義変更または解約の手続きを行います。
  • クレジットカード: 盗難や不正利用を防ぐため、早急に停止連絡をしましょう。支払いに設定されている公共料金やサブスクが止まってしまうため、併せて名義変更等を行うのがスムーズです。
  • デジタル遺品: スマホ、SNS、ネット銀行なども忘れずにチェックしましょう。

忘れてはいけない「税金」に関する手続きと期限

役所への届け出が一段落しても、次に控えているのが税金関係の手続きです。これらは期限を過ぎると、本来払う必要のない税金まで課される可能性があるため、早めの準備が欠かせません。特に注意すべきは、以下の3つの手続きです。

所得税の準確定申告(期限:4ヶ月以内)

故人が個人事業主であった場合や、不動産所得があった場合、あるいは給与が2,000万円を超えていた場合などは、1月1日から亡くなった日までの所得を、相続人が代わりに申告・納税しなければなりません。これを「準確定申告」と呼び、期限は相続の開始を知った日の翌日から4ヶ月以内と定められています。

固定資産税の納税・現所有者申告

亡くなった方が家や土地を所有していた場合、その固定資産税の納税義務も相続人が引き継ぐことになります。相続登記(名義変更)が完了するまでの間、誰が代表して納税通知書を受け取るかを自治体に届け出る「現所有者申告」が必要になるケースもあります。

相続税の申告・納税(期限:10ヶ月以内)

遺産の総額が基礎控除額(3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数)を超える場合には、亡くなった日から10ヶ月以内に管轄の税務署へ申告し、納税を済ませる必要があります。

これらの申告期限に遅れてしまうと、ペナルティとして「延滞税」や「無申告加算税」などが課され、結果として税負担が非常に大きくなってしまう可能性があります。「まだ時間があるから」と後回しにせず、まずは財産の全体像を把握することから、可能な限り早く準備を始めておくことが、円満な相続への第一歩です。

当事務所では、こうした税務申告が必要なケースにおいて、提携している相続税専門の税理士と連携し、スムーズな手続きをサポートできる体制を整えています。

行政書士ができるサポートとまとめ

相続が発生した際の初期手続きには、多くの専門的な判断と手間が伴います。 「悲しみの中で役所を何往復もするのは辛い」「どの手続きから手をつければいいか、優先順位が判断できない」というお声をよくお聞きします。

ごとう行政書士事務所では、福岡市博多区を中心に、福岡、熊本、大分、佐賀全域で、以下のようなサポートを行っています

  • 戸籍謄本や除籍謄本の収集代行(相続人調査)
  • 遺産分割協議書や相続財産目録の作成
  • 銀行口座の凍結解除・払い戻し手続きの支援

当事務所は福岡市博多区を拠点に、九州各地のご相談に迅速に対応しております。また、相続税申告が必要な場合には、提携の相続専門税理士と連携し、ワンストップでサポートいたします。

【弊所が提携している相続税専門の税理士】
石田一弘相続税理士事務所 税理士 石田 一弘 先生

国税専門官として、名古屋国税局管内14の税務署で42年間相続税調査・審理事務に従事。審理専門官・特別国税調査官などとして一万件以上の相続税申告書を見られています。

人生の大きな節目において、皆様が大切な方を見送る時間に専念できるよう、行政への提出書類作成・手続きは私たちが全力でバックアップいたします。まずはお気軽に無料相談をご活用ください。

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