特車申請、結局どうすればいい?自社で対応できないときの現実的な選択肢〜行政書士に外注するメリット〜

特車申請、結局どうすればいい?自社で対応できないときの現実的な選択肢〜行政書士に外注するメリット〜

こんにちは!ごとう行政書士事務所の後藤です。

特車申請が必要なんだけど、どうやってやればいいのかさっぱり分からない

前にやろうとして諦めた…


そんな声は、現場から本当によく聞かれます。特車申請(特殊車両通行許可申請)は、法律に基づいた重要な行政手続きであり、制度の目的や手順は複雑です。しかも、申請には車両の専門知識・細かい書類作成・経路設定など、実務経験がないと対応が難しい要素が多く含まれます。

今回のコラムでは、「特車申請をやりたいけど、自社でできる気がしない」という方に向けて、

  • なぜ自社対応が難しいのか
  • 行政書士などの専門家に任せるメリット
  • 外注時に気をつけたいこと

などを実務目線で分かりやすくお伝えします。

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目次

特車申請を内製化して定着させるのが難しい3つの理由

【1】正直に言って、特車支援システムが使いにくい

国土交通省が提供する「特車支援システム」は、見た目はインターネットの画面でも、実際の操作感は独特で、初心者には非常にわかりづらいのが現実です。一般的に流通するソフトではなく、行政がつくっているシステムなのでどうしてもユーザーインターフェースがいまいちなのは致し方ないところです。

  • 入力フォームが多い
  • 専門用語が並ぶ
  • エラー内容が分かりにくい
  • サポート体制が限定的

こうした背景もあり、初めて触る方が“ちょっと無理かも”と感じてしまうのも無理はありません。

【2】車両諸元や経路設定の知識が必要

特車申請では、車両の幅・長さ・軸距・軸重などの情報を正確に入力する必要があります。
とくにトラクタとトレーラを連結した車両では、「実際の走行時の全長」を自ら計算しなければならず、車検証の数値だけでは済まない場面も多いのが特徴です。自社のトラック・トレーラについて詳しい方であれば数値自体を見つけるのは簡単だと思います。しかし、システム上のどこにどのように記載をすればいいのか?で迷われる方が多くいらっしゃいます。

また、通行経路の設定では「道路情報便覧に登録された道路を選ぶ」「交差点番号を正確に入力する」など、一見簡単そうでいて、非常にミスの起きやすい工程もあります。C条件・D条件・個別審査など、可能であれば避けたいルートなども出てくるので、これらを避けるルートを探すのにも一手間かかることでしょう。

【3】差し戻しが発生すると時間も労力も倍増

申請内容に不備があると「差し戻し(補正依頼)」が来ます。
この対応には、修正・再提出・再確認といった手間がかかるうえ、スケジュールがずるずる後ろに伸びる原因になります。

とくに、「初めて申請する」「経路が複雑」「超重量車両」などのケースでは、社内で内製化して申請をする時は、最初からスムーズにはいかない前提で計画を立てておく必要すらあるのが現場の実情です。

特車申請を行政書士に外注するという選択肢

特車申請は、車両や道路の知識に加えて、細かいシステム操作や書類の整合性まで求められる、比較的専門的な手続きです。そのため、実際には「やろうと思えばできるけど、時間と手間がかかりすぎる」「以前やってみたが差し戻しが続いてあきらめた」という企業も少なくありません。そうした現場のリアルな声を背景に、最近では行政書士など専門家に申請業務を外注するケースが増えてきています

行政書士に任せる最大のメリットは、申請業務にかかる社内の負担を圧倒的に軽減できることにあります。

車検証や四面図、経路に関する基本情報を共有すれば、あとは専門家が代わりに申請書類を整え、システムへ入力し、必要に応じて補正や照会にも対応してくれます。現場スタッフが本来の業務に集中できる環境が整うため、「任せてよかった」と言っていただける企業様がほとんどです。

「誰かがやる」は危険信号。属人化を脱する手段としても有効
社内での特車申請が一人の担当者に依存している場合、その人が急に休んだり退職したりするだけで、業務が完全に止まってしまうリスクがあります。行政書士に依頼すれば、「社内で抱え込まない」仕組みがつくれ、急なトラブルや属人化の問題も同時に解決できます。

もう一つの大きな利点が、差し戻しや審査遅延のリスクを大幅に減らせることです。特車申請は、車両寸法のわずかなミスや未収録道路の設定ミス、諸元表・外観図と申請内容の不一致などで簡単に差し戻しとなり、そのたびに数日〜数週間単位でスケジュールが遅れていきます。行政書士であれば、これらのミスを事前に防ぐことができます。

また、外注というと「毎月費用がかかるのでは?」と不安に思われる方もいらっしゃいますが、実際にはスポット対応(単発依頼)も可能で、繁忙期だけ頼む、複雑な案件だけお願いするといった柔軟な運用も可能です。もちろん、「今後の申請も見据えて顧問的に支援してほしい」といった継続的な相談をされる方も多く、自社の業務量や体制に応じて最適な依頼方法を選ぶことができます。

特車申請を行政書士にお願いする前に、準備しておくとスムーズな3つのこと

特車申請を外注したいけど、車検証があればなんとかなるよね?

車検証と出発地・目的地を最低限お願いします!これもあるとよりスムーズというのものもあるんです…!


実際、行政書士に依頼する際は、会社側で最低限いくつかの情報や書類をご用意いただくことで、手続きがスムーズに進み、無駄なやりとりや時間ロスを防ぐことができます。

ここでは、初めて外注を検討する方にも分かりやすいように、「これだけ準備しておけば大丈夫!」という3つのポインを整理しました。

【1】車両の情報(車検証・外観図など)

まず必要になるのが、申請対象となる車両の情報です。
具体的には、以下のような書類・データをご準備いただけるとスムーズです。

  • 車検証のコピー
  • 車両外観図・諸元表(ディーラーや製造元からの資料)
  • トラクタとトレーラの場合は、それぞれの組み合わせが分かるようにしておくとベストです。

これらの情報をもとに、「どの寸法が車両制限を超えているか」や、「どの道路なら通行可能か」といった判断が可能になります。「車両外観図」「諸元表」については、手元にない場合行政書士が代わりに手配をします。メーカーによっては手数料などがかかるケースもありますのでご注意ください。

【2】通行したい経路や出発地・目的地のメモ

「どこから、どこへ」「どの道路を通って」走りたいのかという経路情報のことです。
とはいえ、地図で正確にルートを引く必要はありません。ざっくりで構いません。

たとえば、

  • 出発地の住所/その入り口がどこに面しているか
  • 到着地の住所/その入り口がどこに面しているか
  • 「毎回この国道を通っている」「このルートは避けたい」といった希望

といった情報を簡単にメモにまとめていただけるだけで、こちらで経路を再現しやすくなります。

【3】積載物の種類と重量

何を積んでいるのか、どれくらいの重さになるのかは、必ず入力する内容です。

積載物の例:

  • 車両(自走式)/車両(トラック・トレーラ積載)/コンテナ/鋼製品 など
  • 総重量の目安(例:「車両込みで47トン」などでもOK)

全部そろっていなくてもOK。相談段階で聞きながら整えていけます
「四面図が見つからない」「重量が正確にわからない」といった状態でも大丈夫です。
ご相談の段階で、こちらから必要な資料や補足の仕方をご案内しますので、全部そろってないと依頼できない、という不安は持たなくて大丈夫です。

特車申請を「できない」と感じたときこそ、相談してみてください

特車申請は、必要な企業にとっては身近な許認可申請とはいえ、実際の申請業務には専門的な知識や慣れが求められる場面が多く、
うちでは無理かもしれない…」「やり方が分からなくて止まっている
というケースも多く見受けられます。

  • なぜ自社対応が難しいのか
  • 行政書士に依頼するという現実的な選択肢
  • スムーズに進めるための準備のポイント

相談していただければ、必要な情報を一緒に整理しながら、現場の状況に合わせてサポートいたします。特車申請をめぐって困っていることがあれば、まずは一度ご相談ください。
「申請を適切に行う」環境を、一緒につくっていけたら嬉しいです。

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