これまでのコラムでは、小規模事業者持続化補助金の概要や申請書類の整え方、提出までのスケジュール管理など、制度全体を俯瞰してご紹介してきました。
今回は視点を少し変えて、実際に補助金を活用して販促やブランディングに取り組むには?という想定でご提案できる事例をご紹介します。
補助金制度を知ったものの、「実際にどんな取り組みに使えるのか」「うちの業種でも対象になるのか」といったご相談は多く寄せられます。
当事務所では、デザイン事務所うさみクリエイト様と協力体制をとらせていただいており、持続化補助金の活用においても深いご理解をいただいております。当所との連携もスムーズですので、しっかりと連携してご支援もできる体制となっています!

うさみクリエイト・代表 うさみさき(河村真先)様
名古屋市東区を拠点に、代表であるうさみさき様が個人で開業。個人・中小企業様のビジネスを、デザインの力で支える事務所です。特徴は、WEB・印刷物・グッズ・ノベルティ・ロゴ・イラスト、という分類で、幅広いサービスを提供していることです。最近は、外部パートナーと協業し、楽曲制作やマーケティング支援も始めています。
当所が行政書士事務所を始める前、集客支援の事業において補助金申請をいたしました。その際の補助事業においても、うさみクリエイト様にご協力をいただいております!
※チラシデザインの制作・デジタルサイネージの画像制作など
その上で、補助金の実際の使い方をわかりやすくご紹介します。制度のルールに基づきながら、補助対象として認められるポイントや注意点を丁寧に解説していきます。
「販路開拓等」として認められる取り組みとは?
小規模事業者持続化補助金<一般型>では、「販路開拓等」に資する取り組みであることが、補助対象の大前提です。
「販路開拓等」とは、新たな顧客の獲得や、既存顧客層へのアプローチの強化など、売上の向上を目的とした活動全般を指します。たとえば、以下のような取り組みが典型例です:
- チラシやパンフレットの制作・配布
- ホームページの新規作成・リニューアル
- 店頭サインや看板の設置
- 商品パッケージの刷新や、POPの制作
- ECサイトや予約システムの導入(※「販路開拓」と明確に関連する場合)
いずれの取り組みも「自社の商品・サービスを、どのようにして新たな市場・顧客に届けるのか」という戦略の中に位置づけられている必要があります。
補助対象となる条件を満たすには?
制度上、補助対象となるためには、以下の3点を明確にしておくことが重要です:
- 販路開拓の目的が明確に書かれていること
→ 単に「おしゃれにしたい」「見やすくしたい」などの曖昧な理由ではなく、「新たな顧客層の開拓」や「地域での認知拡大」といった視点で根拠を持って申請書類に記述する。 - 補助対象期間内に支出が完了すること
→ 発注・納品・支払いすべてが、交付決定後〜事業実施期間内に行われる必要があります。 - 経費の妥当性と証憑の整備がなされていること
→ 見積書、請求書、納品書、振込記録など、補助金交付の根拠となる資料をそろえる必要があります。
上記の3点を意識して、どのような補助事業を行うかをきちんと考え、手続きまで実行していく必要があります。
活用提案①:新商品・新サービス展開に合わせたロゴ・チラシ制作
たとえば、新しく商品やサービスを打ち出すタイミングで、その認知度を高めるためのロゴ制作やチラシ・パンフレットの作成を検討している場合、それは「販路開拓等」の取り組みとして補助金の対象となる可能性が高いです。
具体的には、
- 新商品に合わせたブランドロゴの制作
- サービス案内チラシのデザイン・印刷
- 店頭設置用のPOPやメニュー表の作成
などが補助対象経費の「広報費」として該当しうるかと思われます。
重要なのは、それらの制作物が「誰に向けた販促なのか」「どうやって売上向上につなげるのか」という目的と成果のストーリーをきちんと申請書で説明できるかどうかです。
うさみクリエイト様のようなデザイン事務所と連携して、「こういうアプローチをすれば効果があるはず」といった視点を組み込みながら、申請内容を練っていくことが、採択への近道にもなります。


活用提案②:既存商品の魅力を伝えるリーフレット・グッズの作成
新商品や新サービスに限らず、既存の商品やサービスの魅力をあらためて伝え直すための販促ツールも、販路開拓につながる取り組みとして補助金の対象になり得ます。
たとえば、次のような内容は制度上の「広報費」に該当する可能性があります:
- 商品の価値やこだわりを伝える「ブランドブック」や「会社案内」
- 顧客向けに継続的に発行するニュースレター・折込広告
- 店頭配布用の読み物型チラシ・フリーペーパー形式の案内
- 販促用の特別グッズの作成
制作物が「情報発信を通じて新たな顧客にリーチする目的」を持っているかどうかが重要な判断ポイントです。
うさみクリエイト様では、デザインの力で情報や見た目を整理して、貴社の事業をわかりやすく伝えたり、ビジュアルとしてイメージをカタチにするデザインに定評があり、そうした「伝える力」を活かした取り組みは、補助金活用においても非常に相性が良いと思われます!
商品・サービスのデザインを見直して、新たな集客の一手に!
小規模事業者持続化補助金は、単に設備やツールを導入するための制度ではなく、「どうすれば自社の商品やサービスが選ばれるか」を考えるきっかけになる補助金でもあります。その意味で、チラシやパンフレット、ロゴ制作といったデザイン面でのアプローチは、販路開拓の重要な一手です。
今回ご紹介したような活用提案は、あくまで一例です。大切なのは、「なぜこの販促が必要なのか」「誰に何を届けたいのか」を明確にし、計画全体の中でその位置づけをきちんと説明できることです。
当事務所では、うさみクリエイト様のような信頼できるデザイナーとの連携体制を活かし、申請の企画段階から丁寧にサポートしています。貴社のめざしたい未来や行いたいことをぜひお話しください。集客支援事業も行っている私だからこそ、その目的に合わせた集客ツールのご提案をさせていただきます。
「こんな取り組みも補助対象になるの?」という段階からでもご相談いただけますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。
\ 集客支援事業も行っている行政書士と、より良い計画を一緒に考えませんか? /


